Raspberry Pi 4に”逆流しない”USBハブをつけた



はじめに

Raspberry Pi 4の給電にUSB充電器(RAVPowerのRP-PC007)を使用していますが、USBポートに複数機器(SSDや地デジチューナ)を接続して運用していると、どこかのタイミングでSSDを見失ったりしてSSH接続すらできなくなりそのたびに再起動(強制電源断)してます。

  • RP-PC007で5V3A出力できることは確認済みで、RasPi内部のレギュレータによる電圧降下(想定)で5Vを下回っている
  • 専用電源はこれを加味して5.5V出してるらしい

負荷かけたときに時々電圧アラームが出るので、
RaspberryPi専用で売っている電源を買えば解決しそうなのですが、
せっかくなのでセルフパワー/バスパワー両対応のUSBハブを購入してみました。

USB電源逆流問題

さて、USBハブを購入するにあたって、USBハブからホスト(RasPi)の電源逆流問題を気にする必要があります。

ところが、セルフパワーを謳っている激安USBハブの中には、ホストと電源のVbus/GNDが直結されているものがあり、仮にハブに供給している電圧がホスト側より高い場合はホスト側に電流が逆流し、最悪ホストが壊れます。

逆流が発生しているかどうかは、外部電源を接続した状態で、
USB電圧・電流チェッカーをホスト側のコネクタに接続してみればわかります。

電源側の電圧がそのままホスト側に現れている

このUSBハブはVbus/GNDがホスト/電源で直結(赤網掛け部分)されていて、ホスト側で電源の入力電圧がそのまま見えます。そのため、このハブはバスパワーでしか使用していません。
ちなみに、ホストの別のUSBポートから電源取れば電圧が同じなので(無意味ですが)セルフパワーとして使えそうです。

激安USBハブ基板
激安USBハブの例(上側が電源のMicroBポート、下側がホスト側ケーブル)

しかし、逆流が発生するかどうかは買ってみるまでわからないので、レビューを見たり、人柱になる必要があります。

逆流しないUSBハブ(購入品)

Amazonでタイムセールだった、UGREEN USB3.0 ハブを購入してみました(\1,200くらい)。
逆流しないとのレビューがありましたので、これも購入の決め手です。

前述のUSBハブと同様に、外部電源を供給した状態でUSBテスタを接続しましたが、今回は液晶が点灯しませんでした。
念のため、マルチテスタでも電圧を測りましたが0Vでしたので、逆流は発生しないでしょう。

画像に alt 属性が指定されていません。ファイル名: IMG_1718-300x225.jpg

デバイス情報

$ dmesg
[122350.081648] usb 2-1: new SuperSpeed Gen 1 USB device number 4 using xhci_hcd
[122350.121142] usb 2-1: New USB device found, idVendor=05e3, idProduct=0626, bcdDevice= 6.63
[122350.121167] usb 2-1: New USB device strings: Mfr=1, Product=2, SerialNumber=0
[122350.121186] usb 2-1: Product: USB3.1 Hub
[122350.121267] usb 2-1: Manufacturer: GenesysLogic
[122350.125267] hub 2-1:1.0: USB hub found
[122350.126263] hub 2-1:1.0: 4 ports detected
[122350.221296] usb 1-1.1: new high-speed USB device number 23 using xhci_hcd
[122350.364135] usb 1-1.1: New USB device found, idVendor=05e3, idProduct=0610, bcdDevice= 6.63
[122350.364158] usb 1-1.1: New USB device strings: Mfr=1, Product=2, SerialNumber=0
[122350.364176] usb 1-1.1: Product: USB2.1 Hub
[122350.364194] usb 1-1.1: Manufacturer: GenesysLogic
[122350.366060] hub 1-1.1:1.0: USB hub found
[122350.366449] hub 1-1.1:1.0: 4 ports detected

$ lsusb -t
/:  Bus 02.Port 1: Dev 1, Class=root_hub, Driver=xhci_hcd/4p, 5000M
    |__ Port 1: Dev 4, If 0, Class=Hub, Driver=hub/4p, 5000M

USB3.0(5Gbps)で認識してます。

おわりに

安価で電源逆流しないUSBハブに出会うことができました。
SSD以外のUSBデバイスをこちらに接続し、電圧低下アラームの状況やSSDを見失ったりしないか様子見してみます。

(2022/6/5追記)
うーむ、SSDは見失わないものの電圧低下が発生しますね…
どうやら5V入力してもRaspi内部で0.2~3V程度電圧低下するらしく(RaspiのUSBの電圧が4.7v付近)、たまにしきい値の4.7v下回るようです。
使っている電源をエレコムのMPA-ACCP20に変えてみたりもしたのですが、入力電圧上げない限り意味ないですね。
ちなみにこの電源、USB-Cが5V/3A、USB-Aが5V/2.4A同時出力(かつUSB-CとUSB-Aが別回路)できて使い勝手良いです。
一部の電源は、PDで充電中にUSB-Aポートで充電開始すると、出力調整のために一度出力がストップする物があり、Raspberry Piでは使えないのです。

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